2005年04月17日

IT にもはや戦略的価値はない?



「IT にお金を使うのは、もうおやめなさい」という本が出ています。原題は "Does IT Matter ?"

これ、あのハーバードビジネスレビュー誌で「IT Doesn't Matter」という記事を書いたニコラス・G・カーによる著書で、その記事で語ろうとしたことの集大成的な著書とのことです。

ハーバードビジネスレビューの記事は「IT はビジネスに必需となり、ありふれた存在となった。もはや IT で先駆者になる必要はない。追随者として失敗しないようにすればよい。CIO は企業において戦略的役割を担うべきでなく、IT による価値創出よりも IT によるリスクをいかに管理するかに重点をおくべきだ」という内容で、アメリカのビジネス界で一大論争の震源地となりました。

こういう否定的な理論にこそ耳を傾け、勉強すべきかと思って購入しました。
少なくとも単純な言いがかりではなく、論拠を示した「論理」ですからね。
これから読んでみます。
posted by 市井賢児 at 2005年04月17日 23:07
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2005年04月11日

キャリア権って知ってました?

私は知りませんでした。

厚生労働省の「キャリア形成を支援する労働市場政策研究会」の報告書に現れる言葉で、

  • 労働上の諸問題、とりわけ、激しい環境変化に対応するためには、個人の財産である職業経験による能力の蓄積に着目し、その能力蓄積の展開、すなわち、職業キャリアを保障することが一つの法理(キャリア権)として考えられる。

  • 例えば、労働移動が活発化する中で、今後、長い職業人生の中で、必ず職務転換や転職・転社を経験せざるを得なくなるが、そうした場合においても、人々の職業キャリアが中断したり、ロスを生ずることなく、円滑に発展させる必要がある。さもないと、個々の労働者は勿論、使用者、さらには、社会全体も、職業能力の低下と人的資本の枯渇に直面することになりかねない。

  • こうした観点から、個々人の職業キャリアの準備・形成・発展を保障していくことは、個々人にとって一社の雇用保障を超えて、広い意味での雇用可能性(エンプロイアビリティ)を高めるとともに、企業や社会が経済社会環境の変化に対応し、発展する上で重要な意味をもつものと考えられる。


とのこと。
具体的に人権、社会権に組み込まれた法的権利というわけではないですが、広く認知されて欲しいですね。
posted by 市井賢児 at 2005年04月11日 23:47
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Am I a Knowledge Worker ?

私はナレッジワーカーだろうか?

ナレッジワーカーのはずだ。
本当に?その根拠はいったい何だ?

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posted by 市井賢児 at 2005年04月11日 23:10
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2005年04月08日

Round() 関数は四捨五入関数ではない

 知っている人は当たり前なネタですが、知らないと素通りしてそのままにしてしまいそうなネタです。

 多くの言語に Round() 関数が用意されていますが、これは四捨五入する関数ではなく、「丸め」る関数です。
 名前のまんま。

 実は私、最近まで「丸め」とは「四捨五入のコンピュータ系方言」くらいに思っていたのですが、実は違いました。もっと広い言葉です。
 まず、「丸め」とはある精度以下の数値情報を捨てる処理のことで、「四捨五入」を含みます。他に少なくとも切り上げ、切捨て、そして今回話題にする「偶数丸め」があります。(もっとあるかも知れません)

 「偶数丸め」は IEEE 754 で定められており、JIS や ISO にも同じ規定があります。
 多くの Round() 関数の挙動もこの IEEE 754 に則った「偶数丸め」です。

 「偶数丸め」は四捨五入とほぼ同一ですが、次の1点が違います。
 「丸め単位の丁度まんなかで、どっちつかずの場合は、偶数側を採用する」
 したがって、1.25 を 0.01 の位で丸めると 1.2 になり、1.35 は 1.4 になります。

 俗に、Bankers Rounding(銀行の丸め)と呼ばれている計算方法だそうで、処理による誤差が「四捨五入」と比べて小さくなります。
 中央にあって本来どちらに属すかは半々であるものを「常に五入」すれば、半々でなく「常に大きく」なってしまいます。
 ですから「偶数丸め」は「四捨五入」よりも処理による誤差が小さくなります。

 先ほど「丸め単位」という言葉を使ったのは、2 を単位とする「丸め」や 0.5 を単位とする「丸め」もありえるためです。
 「丸め」は「四捨五入」よりも広い概念を示す言葉なんですね(四捨五入だと常に1×(10のn乗)を単位とします)。


 私、学生の頃に一部の言語でこういう挙動を見て「バグか?まぁ所詮○○だしな」と某社への偏見にまみれた思い込みをしていました。

  Round() がこういう挙動をする言語で四捨五入を実現する方法も常套手段があって、
 1)四捨五入したい位が1の位になるよう、(10のn乗)をかける。
 2)四捨五入したい値が正の数だったら 0.5 を足す。負の数だったら 0.5 を引く。
 3)小数点以下を切り捨てる(Int関数やFloor関数など)
 4)1)で使った数字の逆数をかける。(桁数を元に戻す)
 という処理です。(キャストや変数の型による精度も要注意)

 VB.NET だと
移動単位 = (10 ^ 桁数)
If 数値 > 0 Then
数値 = Math.Floor((数値 * 移動単位) + 0.5) / 移動単位
Else
数値 = Math.Ceiling((数値 * 移動単位) - 0.5) / 移動単位
End If
ですね。

  Round() の挙動が、あれはあれで正しいというのはちょっと恥ずかしい驚きでした。

 会計システムを扱っていた事がありましたが、自分が開発に関わった範囲では丸め、四捨五入は偶々なかったからよかったですが。
 消費税も含めて、日本円の金額か数量っていう自然数だけを扱っていましたから。
 でもこれで私が為替レートなど丸めが絡む仕様書を書いたら、曖昧さを混入させてしまうところですね。危ない危ない。
posted by 市井賢児 at 2005年04月08日 02:18
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2005年04月03日

外の空気を吸ってくる

私は定期的に外の空気を吸うようにしています。

SE に限らないキャリアデザインセミナーに行ったり、 Web で受けられる市場価値判定を受けてたり、直近で転職するつもりはなくても匿名履歴書を転職サイトに登録してどんなスカウトメールが来るかウォッチしたり。

そうすることで、自分の意識を外に向けるようにしています。

これは新人の時から心がけていました。
最初の会社は旧メインフレーマ系列の SI だったので、自社製メインフレームやオフコンの頃のストックしか持たず、使いまわせる業務知識で自称コンサルタントを名乗っている先輩がいて疑問を感じていたからです。

かつてはコンピュータの中身はそのメーカーにしかわかりませんでした。
いわばコンピュータはハードからアプリまで一つの「かたまり」でした。
メーカーはその独占的な知識に立脚して、顧客に入り込み、現在のシェアを得ました。

現在は OS や DB サーバ、AP サーバも複数社製品の組み合わせで、システムの水平分割化が進みました。それでも一度押さえた顧客基盤は強固で、旧メインフレーマが相変わらず大きな力を握っています。

そんな環境の中で、顧客基盤や親会社のブランドという会社の持ち物にぶら下がっていて大丈夫なのか?一歩外へ出たらまるで違う世界が待ってるんじゃないか?という疑問がありました。

今、自分が見聞きしている世界はあくまである1つの会社の中で見聞きできる世界に過ぎない。
それじゃぁ、世界を正しく見ることはできないはずだ。
試しに外の空気を吸って来てみよう。

そんな考えで社外の知り合いを増やしたり、セミナに行ったりしています。


以下、7割くらい愚痴。
結局、最初の会社に見切りをつけたのは、そういう外での見聞からではありませんでした。

最初の OJT のトレーナーが NTFS と FAT の区別がつかなかったり、テキストエディタを知らなかったり、フリーソフト=窓の杜で落とせるソフトだと思ってたり、CSV を知らなかったり…という壮絶な存在だったため、あぁ、これじゃ駄目だ、と。
posted by 市井賢児 at 2005年04月03日 16:13
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2005年04月02日

働いてみたい IT 企業ランキング(と、私的転職バナシ)

日経 BP Expert の調査による働いてみたい IT 企業ランキングが発表されました。

IT 企業というくくりなので、インテルもライブドアも NTT 東西もオラクルも一緒くたです。

やはり日本 IBM、強いですね。
私の前職場、現職場ともに米 IBM をライバル(という名の目標)だと言っていました。
社内上層部では対 IBM での星取表まであったそうです。

自分も外資に勤めておきながらアレですが、採用数としては多くはないはずの外資系企業がランキングの半分近くを占めるというのも日本の競争力に不安を感じます。
シマンテック、トレンドマイクロが並んでいて、富士通と NEC がその下というのが象徴的ですね。


転職ネタでもう1つ。
私が転職した際は、リクナビ NEXTに登録し、匿名レジュメ(履歴書)を見た採用担当からスカウトメールをもらって…という流れだったのですが、実際に転職する前に、とあるコンサル A 社(上記ランキングに出てない方の A 社、最近 NEC とアレな A 社)の募集を見て、応募したことがありました。直前に、あるヘッドハンターから A 社系 SI の紹介を受けていたこともあって、興味もあったんですね。

ところが応募すると書類審査で落とされました。新卒の就職活動でも書類で落とされたことはなかったのに、結構ショックでした。

で、転職後も(転職先への履歴書閲覧ブロックをかけたうえで)そのまま登録しておいたのですが、昨日、A 社からスカウトメールが届きました。
いわく、「この度は貴方の匿名状態のレジュメを拝見させていただき、グローバルビジネスの第一線で活躍するコンサルタントになり得る人材ではないかと考え、ご連絡させていただきました。 」とのこと。

えーっと、貴社からはそのレジュメだけで一度落とされてるワケですが…(笑)
NEC とのアレでエンジニア向けの敷居が低くなったのかな?
登録しているレジュメの TOEIC スコアも 550 なのに「グローバルビジネスの第一線で活躍」ですか。
外国人に駅で乗換えを聞かれて、相手が何を言っているのかわからず一方的に英語で答え、後になって「あれってドイツ語しゃべってたのかも」なんて気づく人ですよ。

どうせレジュメの「会計パッケージ」と「現外資勤務」の2点が検索にひっかかって、一斉送信されただけなんだろうな。

面白そうなのでハナシは聞いてみたいのですが、いかんせん現業多忙で情報処理技術者試験対策も時間確保ができなくなってきているので、ちょっと無理っぽいです。
posted by 市井賢児 at 2005年04月02日 13:47
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