2005年05月08日

何が問題かを考える / 論理思考の基本態度

 問題とは「望む状態と現状との差」です。

 何か問題を解決しようと考える際、まず問題自体についてきちんと考えておかないと、無駄が生じます。
 問題について「なぜ?を5回繰り返せ( 5 Why)」とよく言われますが、以下のようなポイントについて考えると効果的です。

  • 症状を問題と取り違えていないか
     「集中力が落ちた」は「睡眠不足」による症状で、「睡眠不足」は「業務負荷が高い」ことによる症状かも知れません。このケースで、集中力を上げる方法を検討しても効果的ではありません。

  • 解法を問題と取り違えていないか
     症状の話と似ています。「彼と同等のスキルを持った人をいかに調達するか」は1つの解法で、問題はあくまで「特定個人に業務負荷が集中している」ことです。作業標準化で要求スキルを下げる、可能な範囲で要求作業品質を落とすといった解法もありえます。

  • 問題の所有者は誰か
     問題が「望む状態と現状との差」である以上、誰かが「望む」ことが問題存在の前提です。その望んだ人こそが、問題の所有者です。問題の立ち振る舞いを少し変えたり、問題の所有者が考え方や価値観を変えたりするだけで、問題自体が蒸発してしまうこともあります。(多少のレスポンスの問題は、Now Loading...の文字とシンプルでユニークなアニメーションで蒸発させられるのは有名です)また、問題の所有者を意図的に変える/広げる/転嫁することで新たな視点が得られることもあります。

  • 解決すべき問題か
     問題を解決することに集中しすぎてはいけません。解決にかかる(時間的、スキル的)コストとベネフィットのバランスは常に意識すべきですし、また解決することが自己目的化してしまっては、本末転倒です。

posted by 市井賢児 at 2005年05月08日 17:02
| Comment(2) | TrackBack(0) | ビジネススキル


この記事へのコメント
興味深く読ませて頂きました。
読んでて心当たり有る言葉が良く出てきます。
『問題構造学』を読まれてはいませんか?
Posted by つる姫 at 2007年04月23日 22:40
つる姫さん、
その本は見たこともありませんでした。
確かこのエントリを書いた時には、ワインバーグの「ライト、ついてますか」を参考にした記憶があります。
Amazon の書評を見る限り、問題構造学という本も似た内容を扱っていそうですね。


> 問題の所有者を意図的に変える/広げる/転嫁することで新たな視点が得られることもあります。

受験を例にすると理解しやすいかな、と自分で思いました。
受験生、その親、教師、数年後に受験する受験生の弟や妹。
「受験生が家で勉強しない」という問題も様々な視点から語れそうです。
Posted by 市井賢児 at 2007年04月24日 16:53
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