ここでいう肩書きとはクラスとか職位のことです。
一般的な会社では部長や課長という肩書きがあるでしょう。
またこの業界ではプログラマ、システムエンジニア、アプリケーションエンジニア、リーダー SE、テクニカルプロフェッショナル、アナリスト、システムアナリスト、プロジェクトマネージャー、IT コンサルタント、ソリューションエンジニア、テクニカルアーキテクト、……とまぁ、いろいろな肩書きが存在します。
この手の肩書きには注意が必要です。
これらは会社の考えるキャリアパスにマッピングされた用語であり、個人の責任と役割を必ずしも表明しないからです。かつて5級社員、4級社員と呼んでいたものにプログラマやシステムエンジニアなんて言葉をマッピングしていたがために、なぜか基盤系のプロがアプリケーションエンジニアと呼ばれていたり、「経理の同期はシニアアカウンタントになる頃だから、君もそろそろ職位表上同列のシステムアナリストだね」なんてことが実際にあったりします。
大きな会社だと議事録と提案書を書き続け、コードは自分用のツールのために Excel/VBA しか書いたことのない人間がプログラマを卒業して SE に、なんて事もあります。入社 n 年経って n 千ステップ以上のコードを書いたので要件をクリアしているためです。(メインフレーマ系では日常的な風景のように思えますがどうでしょうか)
この手の肩書きには注意が必要です。疑いましょう。
実際、何をマネジメントすべきかを考えていない「マネージャー」や、基礎的な論理思考能力がなかったり知識を右から左へ伝えるだけで付加価値への情熱がない「 IT コンサルタント」や、ビジネスレイヤーでしか議論のできない「システムエンジニア」は多くいます。
我々の仕事を定義づけるのは、まず何よりも成果であり、次に付随する責任と、さらにその次にこれらを果たすための権限です。
これら、特に成果について、自分がどれだけのモノを引き受けられるかが、自分の仕事を測るほぼ唯一の尺度のはずです。