2007年09月19日

コンサルタントとSEの育て方の違い

 マービンバウアーについて調べていて、こんな記事を見つけました。

 「SEとコンサルタント − アリとキリギリスの寓話」
 クラステクノロジーという会社の社長さんが書いてらっしゃるコラムです。
 そのSEとコンサルの人材は、宇宙人と地球人ぐらい共通性がない。そもそも、コンサルとSEの人作りが全く異なるからだ。コンサルの人作りの論理は「Up or Out」である。出世するか、さもなくば会社を辞めるかである。これは菊作りに良く似ている。
 菊作りの特徴は、何百株もの株を一斉に植えていいものだけを残して、後は全て切ってしまうところにある。優秀な人間だけが会社に残り、あとは全て退社するという訳である。
 当然中途採用者も多いし、基本的にコンサルのマネージャーに「人を育てる」という意識も業務もない。
 SE からコンサルタントへ肩書きが変わった(転職した)者として、ココにちょっとひっかかったので。

 どうなんでしょう。コンサルタントは人を育てないんでしょうか。

 私の個人的な経験から言えば、これはまったく真逆のように感じます。
 確かに Up or Out は多くのファームに共通する文化ですが、Out はあくまで成長機会と助力を得られた後でなお成果が上がらない人に下される判断です。
 水遣りや虫取りが続いた後で、咲かない花が剪定されます。決して植えて放置ということはありません。

 むしろ、上に立つ者には下を育てる義務と責任があるという考え方の方が一般的だと考えます。
 加えて、人を成長させられる能力も業績評価の一項目として挙げられ、成長の手助けをしない上司の方が先に Out の側になります。
 ですからコンサルタントの方が人を育てることに熱心であると言えるはずです。

 事実、コラムの筆者がコンサルタントの象徴として出してるマービンバウアーが継続した社員教育の提供を望む言葉を残したり、今もマッキンゼーが人材の育成を使命と掲げていることがそれを端的に表しています。



 もしこれが評価期間の長短であれば、私も納得します。
 コンサルタントとしての素養の有り無し、期待されるレベルのマネージができるか否か、などは比較的短期間で見切りがつけられます。
 一方で SE はある程度長い期間、5年や10年くらいの感覚で見守らないと、花開くかどうかわかりません。
 これはものづくりが仕事の中心で、スキルも積み上げの要素が強いためだと私は考えます。

 ですから一概に「コンサルタントの方が人を育てる」と言ってしまうのも誤りで、育成に対するスピード感、結果を出すまでに許された時間の長短が違うだけだというのが私の結論です。

 SE もコンサルタントも同じナレッジワーカーであり、ナレッジワーカーが働く組織が社員の成長に無頓着なわけがないですからね。
posted by 市井賢児 at 2007年09月19日 00:04
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