医者Aは、自分の勤務時間が終わるとさっさと変える。休日返上で出勤はしない。救急患者がきて手が足りない時でも自分の管轄は救急科じゃないしもう勤務時間は終了したといって帰る人。それを非難されると、「スタッフが足りないなら医師に無理をさせるのではなく病院側になんとかしろと言うべき」と言う人。
で、自分は医者じゃないけど、医者Aの考えの方が普通にまともだと思って読んでたわけよ。そしたら、まあ主人公が「休日出勤で頑張る側」にいるから当たり前っちゃ当たり前なんだけど、医者Aを説教?かなんかして、結局Aは改心、休日でも急患がきてもバリバリ働く人になりました、みたいなオチだったんすわ。いや、それはどうなのよと。Aの言ってる事は正しいじゃんと。その説教シーンで、主人公が「自分が死んでも患者の命を救えるならそれが本望。それが自分の生き方」みたいなことをいって、Aが改心するんだけどさ。それはどうなのよと。
違う違う違う!
どっちもおかしい!
システム障害が起こった場合、普通は暫定対応と恒久対応の二段構えで事に当たりますよね。
まずは暫定対応。障害によって起こるビジネス上のダメージを回復する。とにかく疎通させたり、手作業でデータを作ったり、シンプルに再試行してみたり。
次に恒久対応。同じ障害が二度と起きないように、あるいは類似障害が発生しないように、またあるいは万が一再発してしまっても被害を最小限に留める仕組みを組み込んだり。
石につまずいて膝を怪我したのなら、まずは止血。とりあえず損害や被害を回復する。次に石をどける。二度と同じことが起こらないようにする。
暫定対応に要求されるのはスピード、恒久対応に要求されるのは精度。
この漫画の場合もコトに対して2段階を追って考える必要があります。
まず目の前で患者が運ばれ、自分の医療が求められているならそれに応えるべき。契約や勤務体系なんてどうでもいい。自分が提供すべき付加価値があるならば惜しんだりしてはいけない。それが人の命に関わるならなおさら。この時点では主人公が正しい。
しかし恒久対応を考えないのはおかしい。
確かに目の前の問題に対処するのは正しいけれど、それを続けていけば皆疲弊し、自分たちが倒れて医療を供給できなくなるか、さもなくば疲れからミスを犯して患者を殺してしまうかのどちらか。
いつか必ず立ちゆかなくなるであろう、そういう状況を放置してしまうようでは、根本対策をせずに自分たちが汗と涙を流すことに自己満足してしまうようでは、プロじゃない。
子供向けの漫画なら、汗と涙でもいいんですけどね、情操教育的には。
でも大人の世界、プロの世界ならば「汗や涙が必要ない状況」をいかに作れるかを考えるべきです。

http://anond.hatelabo.jp/20071004164039